2025年9月23日、西武ライオンズの本拠地であるベルーナドームにて「文部科学大臣杯争奪第28回全国小学生(3・4年生)ティーボール選手権大会」が行われた。これはソフトボール部の総監督である吉村正先生が理事長を務めるNPO法人日本ティーボール協会が主催して行われるティーボールの全国大会であり、弊部は毎年、学生委員として大会の運営のサポートを行なっている。今年の大会では例年通りの全国大会に加えて、新たな取り組みが行われた。その新たな取り組みについて紹介したい。

ティーボール全国大会の様子

・BEYOND OH! PROJECTとの関わる新たな取り組み

 今年の全国大会で行われた新たな取り組みの話を語る上で欠かせない存在がBEYOND OH! PROJECT (球心会)である。球心会とは、今年5月に「野球界に関わる組織及び団体が一体となって子供達に夢と希望を与える世界的ヒーローが野球界・スポーツ界から生まれる未来を創造し、これからの世の中の永続的な発展に貢献すること」を目的に設立された王貞治氏が代表を務める一般財団法人である。なぜ、球心会がティーボール全国大会と関わってくるのか。球心会の中に日本ティーボール協会が含まれていることが大きな理由である。また、球心会の代表である王貞治氏がこのティーボール全国大会の大会名誉会長を務めていることからもティーボールと球心会とのつながりを感じさせる。全国大会で行われた新たな取り組みとは、球心会・西武ライオンズ・日本ティーボール協会の合同で行われた幼少期ベースボール原体験プロジェクトである。東村山市にある久米川幼稚園などから多くの幼児を呼んで、キャッチボールとティーバッティング、どか点ティーボールゲームを行った。この取り組みでポイントとなるのは、ティーバッティングの指導をするのは早稲田大学、学生ボランティアとして来た山梨学院大学、日本女子体育大学のソフトボール部の女子選手であるということである。吉村先生はかねてより、幼少期からベースボール型の競技に触れる機会を増やすためには女性の活躍が必要不可欠であると訴えてきた。このベースボール原体験プロジェクトでもその主張を貫き、女性が打ち方、投げ方を教えるということを徹底していた。また、どか点ゲームでは打ち方走る方向がわからない子にソフトボール部の部員が目線を合わせて教える様子を多く見られた。

実際にどか点ゲームで審判として活躍した福永(スポーツ科学部 3年)は「1日を通して用事に憧れを持ってもらえるような振る舞いを心がけた。このプロジェクトがきっかけとなり、野球やソフトボールを始めてくれる人が増えてくれればこの取り組みが意味のあるものになるのかなと思う。そのためにも、私たちのようになりたいと思わせられるような活動を今後も続けていくことが大切だと感じた。また、他大学を巻き込んでのイベントは初めてであり、特に女性の活躍にも留意しながら幼児と接することで、新たな視点からこのイベントを楽しむことができた。」と語った。

どか点ゲームで審判として活躍する福永

このプロジェクトを実現させるにあたり、日本ティーボール協会を中心に西武ライオンズ、球心会、各大学、各幼稚園や団体など様々な協力があったことが伺える。学生委員の一人として新たなプロジェクトを行う際にたくさんの準備が必要であるということを学ぶことができた。今回の大会で学生委員長を務めた女子部の坂本(スポーツ科学部 3年)は、「今回は、初めての試みである『球心会プロジェクト』があり、入念に準備を進めたものの、正直なところ不安も抱えたままイベントの幕を開けました。しかし、いざ始まってみると、参加した子どもたちが打つ・投げるといった動作を笑顔で楽しんいる姿を見て、私自身も自然と楽しい気持ちになりました。また、新しい取り組みを行う際には、事前準備だけでなく、当日の運営側の立ち回りや対応力も非常に重要であることを実感しました。今回の経験を活かして、今後のティーボールイベントや来年の全国大会をより良いものにしていきたいです。」と語った。

本部での仕事やどか点の指導など活躍した坂本

今回のベースボール原体験プロジェクトを通じて野球・ソフトボールの楽しさを知り、小学生になったらティーボールの全国大会に出場し、その後プロ野球選手やインターハイを目指して競技に取り組む。今回新たな取り組みとして行われたこのプロジェクトから一人でも多くの子供がそのような道に進み、野球界・ソフトボール界の発展に貢献する。幼少期原体験プロジェクトを含めて、ティーボール全国大が素晴らしい「未来」を感じさせるイベントであった。今後も野球界・ソフトボール界の「未来」に少しでも貢献できるよう精進していきたい。